不具合

 ノイズが出た後にヒューズが切れる 

修理概要

 電源投入後数十秒でパワー管が赤熱を始めます。当初パワー管の不具合を疑いましたが特性に大きな問題はありません。分解後に内部電圧を確認するとバイアス電圧が上昇しています。さらに調べていくとカップリングコンデンサにリークがある事が分かりました。バイアス電圧の上昇からパワー管四本の内の二本が赤熱するはずですが実際に発熱しているのは一本です。赤熱するはずのもう一本のパワー管のスクリーングリッド抵抗も壊れているためでした。
 カップリングコンデンサを耐圧の高いものに交換、さらにスクリーングリッドの抵抗も交換しましまた。不具合の原因はパワー管ではなかったものの赤熱したためか劣化が確認されたためお客様と相談のうえ交換となりました。さらにほかに問題がないか最大出力などの特性も確認して終了しました。

写真1 パワー管の一本が赤熱を始めます。

DSL100H パワー管が赤熱

図1 調べていくとパワー管の故障ではなく、カップリングコンデンサとスクリーングリッドの抵抗の破損でした。

DSL100H カップリングコンデンサのリーク

写真2 カップリングコンデンサを交換しています。

DSL100H コンデンサの交換